本能と理性の葛藤からくる不調

私たちは普段の生活の中で、「喉が渇いたから何か飲みたい」「疲れたから休みたい」といった「◯◯したい」という体の声(欲求)を常に感じています。これらは、まさに体が求めている正直な感覚です。子供の自分、あるいは本能に近い感覚と言えるでしょう。
しかし、社会で生活していく中で、「電車に遅れそうだから喉が渇いても我慢しよう」「仕事中だからお腹が空いても食べられない」といった「◯◯しなければならない」という頭の声に、私たちは従うことが多くあります。これは、社会性や大人としての責任を果たす上で必要なことでもあります。
本来「したい」と感じているのに、「しなければならない」という理由でその感情を抑え込むことが、実は私たちの体と心に大きな負担をかけています。
例えば、理不尽な状況で怒りや悲しみが込み上げてきても、仕事中に感情をあらわにすることはできません。このような時、私たちはその感情を抑え込もうと、無意識のうちに体に力を入れたり、筋肉を緊張させたりしています。
この状態が続くと、筋肉の緊張は慢性化し、やがて体の様々な不調へとつながります。そして、多くの精神的ストレスは、この「したい」自分(本能)と「しなければならない」自分(理性)の間の葛藤から生まれるのです。
さらに問題なのは、この葛藤が続くことで、自分が本当に「したい」と感じていることなのか、「しなければならない」と思い込んでいることなのか、区別がつかなくなってしまう現代病とも言える状態に陥ることです。
これが自律神経の乱れを引き起こし、うつ病、不眠症、めまい、不安、パニック障害といった様々な症状へとつながっていくことが少なくありません。
自分の体が本当に「したい」と望んでいることを叶えてあげることは、心身の健康にとって非常に重要です。もし今、何となく不調を感じていたり、ストレスが溜まっていると感じているなら、それは体が「何かをしてほしい」とサインを送っているのかもしれません。
当院では、体が本来持っている「したい」という力を取り戻し、心身ともに健やかな状態へと導くお手伝いをしています。
一度立ち止まって、ご自身の体の声に耳を傾け、本当に求めているケアを見つけてみませんか?

 

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