歯ぎしりと食物繊維の摂取量の関係

「睡眠中の歯ぎしりは食物繊維の摂取量と関連」という研究成果が「Journal of Clinical Medicine」にオンライン掲載されました。
(岡山大学・ノートルダム清心女子大学の研究グループ報告)

睡眠中に歯ぎしりをする方は食物繊維の摂取量が少ない傾向にあるらしく、浅いノンレム睡眠時に起こりやすいことがわかってきたそうです。
(睡眠の質が低いと起こりやすい)

当院には顎関節症でお悩みの方がたくさん来院されていますが、その中で家族から睡眠中の歯ぎしりを指摘されている方が多くいらっしゃいます。
実際、触診で咬筋・顎関節付近の緊張や口を開け閉めする際の軌道異常、口腔内に歯形が残っていたり、歯ぎしりの影響が確認されます。

歯ぎしりや顎関節に問題がある場合、多くの方はまず歯科に行かれるかと思います。
そこでマウスピースによる歯の保護によって、歯ぎしりによる悪影響を和らげる対症療法が行われる場合が多いです。
あくまで今以上ひどくならないようにする対処であって、歯ぎしり自体が無くなったり減るわけではありません。

当院では、歯ぎしりはストレスや日中に我慢していた感情を消化する行為であり、なるだけストレスをため込まず適宜発散するようお伝えしておりますが、
ストレスへの対処が上手な方もいれば、そうでない方もいらっしゃるわけで、実際なかなか難しい問題だと感じております。

もし、今回の研究結果のように食物繊維を多めに摂取することで歯ぎしりが減るのならば素晴らしいことだと思いますし
睡眠中の歯ぎしりの新たな対処法になる可能性があります。

 

歯ぎしりは、歯が欠ける・歯周病が進みやすくなる・顎関節症になりやすい等、口の中やその周辺に大きな悪影響を及ぼす可能性があると言われています。
マウスピースで歯を保護する、整体で体のバランスを整えた上で顎関節周辺の緊張を和らげる等の対策の他に、「食物繊維の摂取量を今より多くする」というのも面白いかもしれません。

 

食物繊維は適正量を摂取するのが比較的難しい栄養素ですが、試してみて損はないと思います。
睡眠中の歯ぎしりに悩まされている方は、一度実践されてみるのもいいかもしれません。

黒岩整体院